会長あいさつ

 

 私が小学校教諭になったのは昭和最後の年でした。当時はまだ土曜日も半日授業を行っていました。それから37年,休みは週2日になりましたが,教科は生活科,総合的な学習の時間,特別の教科道徳,外国語(外国語活動)と増えてきました。このように書きますと働き方改革の話かと思われるかもしれませんがそうではありません。現在,授業の進め方の基本になっている問題解決型学習や学び合いなどは,私たちが若手のころから取り組んできたものです。学級経営や子どもたちとの関わり方についても同様です。子どもたちの行動の裏側まで考え,児童相互の人間関係を大切にした学級集団づくりは従前から取り組んできたことです。私たちにはこれらのことと一緒に歩んできた実績があります。
 では,今の私たちには何が必要なのでしょうか。世の中全体が圧倒的なスピードで変化するその先を読む力でしょうか,予測できない社会変化に対応できる子どもたちを育成することでしょうか。もちろんこれらのことは欠かせないと思いますが,とくに学校経営の責任者としての全体を俯瞰する視点やそれを生かしたリーダーシップを発揮できる校長になることが求められているのではないかと思います。
 岡山市小学校長会では,「新しい時代を創造し,未来社会に夢と希望をもち,たくましく生きる児童の育成をめざす小学校教育の推進」を研究テーマに掲げ,互いに研鑽を重ねてまいります。
 さらに,岡山市の小学校長には,各教科・領域のスペシャリストや中学校経験のある方,教育委員会出身者,元大学准教授など,さまざまな知見・経験を持っている者が大勢います。それぞれの持ち味を互いの繋がりの中で出し合い,課題の解決に向かって進んでいきたいと考えています。

 令和6年4月26日

岡山市小学校長会 
会長  半澤 秀行